ご挨拶
日本獣医腎泌尿器学会会長
星 史雄
一般社団法人日本獣医腎泌尿器学会(JAVNU)のホームページをご覧いただき、誠にありがとうございます。
本学会は2008年、獣医腎泌尿器病学の基礎から臨床に至るまでを包括的に学べる場を提供することを目的として、研究会から学会へと発展的に改組されました。臨床と基礎の垣根を越えた多様な分野の先生方のご参画により、腎泌尿器病学に関する学術的・臨床的知見の集積と発信を継続してまいりました。設立以来15年以上にわたり、学術集会や教育講演会を中心とした継続的な活動を通じて、会員数は着実に増加し、活動内容も一層充実しております。
近年では、腎泌尿器分野の知識と技術の普及・向上を目的とした学会認定医制度が始動し、2022年度には初の認定医として164名が登録されました。さらに、研究発表や論文投稿などを要件とした上級認定医制度も設け、専門性の高い人材の育成を進めています。加えて、学術誌の充実や専門書の発刊、国際的なガイドラインの紹介などを通じて、臨床現場で実践的に活用できる情報の発信にも注力しております。日本腎臓学会との連携企画も強化し、ヒトと動物の医療をつなぐOne Healthの理念の実現にも貢献してまいります。
2025年4月、本学会は一般社団法人としての登記を完了し、現在は定款附則に基づく暫定体制のもとで運営されています。この体制は2026年6月までを目途とした移行期間であり、その後は正式な選出手続きを経て、新たな理事・監事体制へと移行し、より透明性と信頼性の高い専門団体として本格的に活動を展開していく予定です。任意団体時代に多大なるご尽力をいただいた諸先生方のご貢献に、改めて心より感謝申し上げますとともに、今後の体制移行においても、皆様の豊富なご経験とご助言を賜りながら、円滑な移行を進めてまいります。
今後の学会運営体制は、理事・監事・各委員会による三層構造を基本とし、各委員会が主導的に活動できる柔軟な構造を構築してまいります。組織の柔軟性・流動性を高め、若手の参画を促進するとともに、献身的に学会活動に取り組める人材による、持続可能な運営を実現することを目指しております。
腎泌尿器病に関心をお持ちの臨床獣医師・動物看護師の皆様、研究に携わる大学教員・学生の皆様、さらには関連企業およびその関係者の皆様におかれましても、ぜひ本学会へのご参加を心よりお待ちしております。
日本獣医腎泌尿器学会はこれからも、臨床現場に根ざした学術活動と、社会的意義を兼ね備えた取り組みを推進し、獣医療の発展と社会への貢献に尽力してまいります。皆様の変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和7年7月吉日
一般社団法人 日本獣医腎泌尿器学会
会長 星 史雄